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第3回 ベンチプレスの正しい挙げ方は?

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Q.最近、筋トレにはまり出した大学生です。学校の施設で、友達と主にベンチプレスをしています。重量を追求するあまり、みんなメチャメチャな挙げ方ですが、楽しくやっています。友達より早く強くなりたいので、アドバイスよろしくお願いします。

A.多くの人が、トレーニング開始と同時に出会い、経験するのがベンチプレスです。私も例外なく、60kgのベンチプレスで潰れたことがトレーニングとの出会いでした。あの日の60kgがとんでもなく重かったことを、昨日のことのように覚えています。そして、30kgの10回3セットから、コツコツとトレーニングを重ねていきました。初期のころ良かったことは、経験豊富な大人に囲まれていたこと。そして、その影響で、ボディビルディングの入門書的な本から、早い時期に知識を得たことです。実際、半年で、90kgが挙がりました。15歳5ヶ月でした。ちなみに17歳では、120kgを挙げました。

筋トレが重さ比べであると解釈するのは、ビギナーや未経験者の考え方です。何kg挙げるかも重要ですが、どう挙げるかも重要なのです。この「どう挙げるか」について学んだり、工夫したり、発見したりすることにトレーニングの真髄が詰まっており、結果、いろいろな挙げ方の条件やルールが生まれ、その上で、重量を追求していくわけです。ビギナー同志で最も危険な方法は、間違ったフォームや極端な反動を使うところです。反動は、チーティングとも言われますが、よいチーティングと悪いチーティングがあり、ベンチプレスのバウンドは、絶対にやめるべき挙げ方です。大概のスポーツの動きは、脱力したところから、爆発的に筋肉を使います。そのアスリート的な本能を働せてベンチプレスを行うと、バウンドベンチプレスになるわけです。

この挙げ方ですと、胸筋が伸びたところで突然、強烈な負荷がかかり、筋断裂のリスクが非常に高まります。実際に何件もの事故が起きています。私は、たまたま初期に経験豊富なトレーニング実践者達のアドバイスを受けたり、彼らのベンチプレスを見ることができたのは、幸運でした。それが、身体の発達や、使用重量の著しい向上につながったと思っています。それに加えて、自ずと食事や栄養についても学んでいけたことも成長を後押しした大きな理由です。また、下ろす動作もトレーニングであることを学べたことは、初期において、非常に有益なことでした。

仲間同士のバウンドベンチは、絶対にやめましょう。筋肉量が増えて、使用重量が増すほどにバウンドベンチプレスは、危険です。よいベンチプレスは、ハムストリング(大腿部裏側の筋肉)から、背中の脊柱起立筋までをしっかり緊張させて、全身で挙げたいものです。肩の柔軟性を増すことも、背筋群の活用に欠かせません。柔らかさを増しつつ、挙げ方は、筋肉の緊張を大切にしたいものです。ベンチプレスに夢中になり始めた自己流のトレーニング実践者には、特にそれらの知識をアドバイスしたいと思います。

初期の段階でそれらの知識が身についているかどうかで、その後の伸び方が大きく変わる、さらには、将来的にトレーニングを続けていくモチベーションにも関わっていくといえるでしょう。

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