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第22回 女子サッカー選手におすすめの筋トレ種目は?

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Q.大学でサッカーをしている女子です。チームでは、一切、筋力トレーニングをしません。相川さんもご存じかとは思いますが、フィジカル負けの改善に筋トレは有効なはずです。コンタクトスポーツで体格差やフィジカルを問題点に挙げつつ、手付かずにしていて良いものかと、選手として疑問に思います。しかし実際のところ、日々の練習で、「そんなエネルギーないよ!」といった気分も本音です。私は特に当たり負けをしてしまう欠点があり、少しでも改善したく、自分なりに取り入れたいのです。アドバイス下さい。よろしくお願いします。

A.わかりやすくストレートなご質問ありがとうございます。筋力トレーニングは、やった人とやらなかった人の差が非常に顕著に表れるトレーニングです。もちろん、自分にあった方法で、ということが前提になりますが、正しく取り入れれば、劇的にフィジカルの能力を高めてくれるでしょう。お話では、チームとして取り組んでいないということですが、ぜひ、食事面の充実も含めて、本格的に取り入れてほしいものです。

さて、チーム練習でくたくた。でも、フィジカル強化で筋トレを取り入れたいとの話。いろいろなアプローチが考えられますが、短時間で効果を挙げる方法として、「ジャンピングアップライトロウ」と「プレートタッチ」の2種目を提案します。

【ジャンピングアップライトロウ】
バーベルのシャフトのみ、または、2.5kgプレートや5kgプレートをつけますが、最初はシャフトのみでいいでしょう。通常のアップライトロウをジャンプしながら行います。シャフトの中心部を20cm開ける手幅にしてオーバーグリップで握り、ジャンプしながら開脚し、顎付近まで挙げます。この際、シャフトを顎や顔に当てないよう、肘を高く上げてください。顎にバーベルが挙がった状態で開脚着地し、すぐさま、バーベルを下げると同時に跳ねながら足を閉じます。つまり、脚を開いて閉じて、の動作にアップライトロウの動きを組み合わせるわけです。縄跳びをするようにリズミカルに20回連続します。バーベルを1回挙げるごとに1回カウントします。 

【プレートタッチ】
いわゆる「体育座り」で膝を曲げたまま、7.5 kgプレートか10 kgプレートを1枚、両手で持ちます。そして、脚の付け根付近、左右外側の床を交互にタッチします。タッチ回数20回まで行いましょう。

これらは、シャフト一本とプレート一枚あれば一人で実施できます。また、ハイクリーンのようにリフティング技術を要求されることもありません。常に体幹部の安定を意識し、スピードをテーマに取り入れてみてください。例えばこんな感じです。週1~3回 1分間に1~2セット行う。1分間交互に休みなく繰り返します。(開いて閉じてのジャンピングアップライトロウ20回→すぐに座ってプレート床タッチ20回の繰返し)

たった1分間でフィジカルが向上するなら、やった者勝ちですね。ハードな1分間ですが、素晴らしい1分間でもあります。サッカーの場合、ジュニア世代でフィジカルの不足から、セカンドボールを拾えないシーンが散見されます。ぜひ、現場サイドでも意識していただきたいテーマです。 

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