1964年に出版された深田久弥随筆「日本百名山」で定められた100座を人力のみで繋ぐ。
未だ陸上と海上の両方を人力のみで繋ぎ合わせた記録はなく、前人未達の全く新しい挑戦である。
深田久弥の日本百名山が世に知られてから50周年を迎える2014年春。
挑戦者田中陽希が、日本が有する雄大な自然資源の魅力再発見へと踏み出す挑戦。
日程 | 2014年4月1日 ~ 10月末(11月上旬) |
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総距離 | 7800キロ |
出発地 | 鹿児島県・屋久島・宮之浦岳 |
最終到達地 | 北海道・利尻島・利尻岳 |
移動手段 | 陸上・徒歩 海上・シーカヤック |
南は鹿児島県屋久島から北は北海道利尻島まで全国各地に広がる数々の名峰、日本百名山を陸上は徒歩、海上はシーカヤックで横断して、一筆書きで人力踏破する7800キロの旅。
4月1日に屋久島を出発してから209目の10月26日に無事に旅(チャレンジ)を達成することができました。
前人未到のチャレンジに約7カ月間、ご協賛していただきまして誠にありがとうございました。
この、7800キロという距離を最後まで歩き漕ぎ続けることができたのも、御社の素晴らしい商品が支えてくれた結果だと実感しております。
今回、御社の商品のREPLENISH(リプレニッシュ)とI(ニー)を主に活用させていただきました。まずはリプレニッシュについて報告させていただきます。
今回の旅でスタートからゴールまでの209日間、100座の山に登るときやシーカヤックでの海峡横断時や山から山への舗装路歩きの時など、毎日の行動で必要な水分補給として飲用してきました。
4月、旅の最初の一カ月はわくわくとドキドキの毎日で精神的には不安や期待などが入り混じる心境でした。毎日50キロを歩き続けるリズムになかなか体が慣れず、長い舗装路歩きで足へのダメージが大きく出ました。心身のリズムを整えるためにもリプレニッシュを日々飲み続けました。
最初にリプレニッシュの効果を実感したのは屋久島から九州本島までの約90キロの大隅海峡横断時です。2日間の日程で一日45キロを漕ぎました。両日ともに7時間に及ぶ海峡横断となりました。
海上では刻一刻と変わる気象条件の中、休む時間やエネルギー補給をする時間が陸上に比べると極めて限られてくるため、スムーズなエネルギー補給が求められます。過去の経験の中では水分補給をするので精一杯という状況もあり、結果、エネルギー不足や塩分の不足などで体が動かなくなりました。こういった経験からリプレニッシュの効果を実感するには、もってこいの環境だと考えシーカヤックでのテストを行いました。
屋久島からの一日目は竹島までの約48キロ、海上では風速7メートル、波は2メートルほどの条件下で約7時間半の所要時間がかかりました。この時はパワーをかなり要するパドリングが続いたので、筋肉がフル稼働の状態でした。
スタート時、2リットルのリプレニッシュを準備しました。
スタートから30分おきにリプレニッシュを補給し続けました。出発が6時半だったのでスタート開始から2時間までは一回の補給量が少なかったですが、気温が上昇するにつれて補給量は自然と増えて行きました。今までの経験ではスタートから3時間後くらいから空腹感が出てきて、水分以外のエネルギー補給をすることが多かったのですが、リプレニッシュを飲み続けていたため、空腹感が出てくることがほとんどありませんでした。どちらかと言えばリプレニッシュを体が欲するような感覚がありました。
また、1日目は風が強かったため体感気温は低く、スタート前に用意した2リットルを飲みきるほどではありませんでした。約500ミリリットル残りました。風の強さでシーカヤックのスピードが遅くなる場面もありましたが、トータルでは集中力が落ちることなく、体の状況も最後までイイ状態を保つことができました。思い切ってリプレニッシュだけを摂取するのには、不安も若干ありましたがここまではっきりと効果を実感することができて、正直驚きました。
2日目は、前日の風も収まり、海上の波も50センチくらいまで落ち着いていました。前日の補給量が少なかったので、スタート時に用意したのはリプレニッシュを1.5リットルほどでした。
前日よりも距離が若干短いことや、海上が穏やかだったため、6時間ほどで横断できるだろうと予想していたこともあり、前日よりも少し減らした判断となりました。十分足りると思っていたのですが、ほぼ無風だった為、体感気温が前日よりも高くなり、序盤でリプレニッシュの摂取量が増えてしまいました。その結果、2日目の行程の3分の2のところでリプレニッシュが切れてしまいました。そこからはリプレニッシュの入っていない水を補給することになりましたが、リプレニッシュが切れてから最初に出た変化は、集中力の低下でした。その後、空腹感が出て、疲労感も大きく体に現れ、睡魔に襲われてしまいました。当然のようにペースは遅くなり、予定の到着時間よりも1時間も遅れての到着となりました。1日目はリプレニッシュの効果を実感して、2日目はリプレニッシュが切れてしまった時の体への影響を痛感することになりました。
この時の経験で、旅を完結させるためには欠かすことのできない要素の一つになることを確信しました。
その後のゴールまでの3回の海峡横断をはじめ、100座全ての登山時にはリプレニッシュを引用させていただきました。飲用を続けることで、毎日50キロを歩き続けるための体のリカバリー機能を維持するのに効果を発揮してくれました。
7800キロの旅の中でそのほとんどが舗装路歩きとなりました。時には1日の行程の半分以上を走るような日もあり、登山をする日よりも平坦な舗装路歩きの方が体(特に下半身)へのダメージは大きく出ました。また、季節も春から冬へと移り変わり、海から山、山から海、街から田舎、田舎から街と歩き続けることで自然環境はめまぐるしく変化していきました。そんなときでも大崩れすることなく中盤まで体を支えてくれていたと感じています。
世界的に見ても飲料水の整備が一番行きとどいている日本ですが、そんな中でリプレニッシュを摂取する為に必要となる水の補給が環境や地域などによって難しいことが旅を通して知りました。旅の中で一番の消費量が多い水の補給が日々の行動に欠かすことができません。
たとえば、街中では水を補給するときには主にコンビニや商店などでミネラルウォーターを購入したり、水道水から補給したりしたので、比較的補給のストレスはなかったです。
その他には、町からコンビニや商店が少ない場所を歩いているときなどは、道沿いの自動販売機などを多く活用しました。時には、町への到着が遅くなり飲食店や商店が閉まってしまい、自動販売機の飲料水を補給して、空腹をしのいだこともありました。
この旅で一番重宝したのは自動販売機だったかもしれません。今思い返しても、あの時あそこにあの自動販売機がなかったらかなり危険な状況になっていたかもしれないということが少なくなかったのを覚えています。
さらに、自動販売機や民家も無いような道を歩いているときは、天候や季節によっては行動中の水分摂取量のコントロールも必要となりました。
運よく、湧き水や清水などを発見できたときなどは、かなり救われました。
夏場や気温の高い日などは、当たり前のように行動中の水分摂取量は増え、バックパックの中に背負う量が増えていったり、水を購入したりする頻度が増えました。それにより、体への負担が増えたり、自動販売機を探すような労力も必要となったりとストレスがたまる場面もありました。また、水分がなくなる恐怖から大量に水分を背負っていても真夏の35度を超える炎天下の中では、あっという間に水はお湯となり、熱中症に近い状況では体が受け付けてくれませんでした。
その結果が、7月末に70座目の谷川岳がある群馬県みなかみ町を訪れた時です。八ヶ岳での台風による停滞から約3週間、一度の休養もとらずに真夏の関東などを歩き続けた時に、連日35度を超える気温となり、それまで毎日飲んでいたリプレニッシュを飲めない日(あまりの暑さで携帯していた水筒の中身がぬるま湯のようになってしまったため)が続いてしまいました。その結果、体への疲労や負担のリカバリーができなくなり、この旅で初めて大きく体調を崩してしまう結果となりました。かなりの炎天下の中歩き続けるという過酷な環境下ということもありましたが、体調を崩し6日間の静養中に振り返った時に、リプレニッシュを摂取していない日が多かったことに気づきました。
体調回復してからの旅の後半の東北・北海道エリアでは摂取できるタイミングで多く摂取するように以前よりもより意識して摂取するようにしたため、体調不良に陥ることは一度もありませんでした。
100座を登るに当たり、毎回平均で1~2リットルのリプレニッシュを背負って登りました。
時には、途中の湧き水や沢水などを補給して、トータルで摂取する量は2リットルを超える日ももちろんありました。摂取量が一番多くなる7月8月に登った山は登山前に入念に水の量を計算したり、途中で補給できる場所を確認したりしました。
旅の生命線ともいえる水は、長い時間人里を離れる日が続けば続くほど、補給が困難になり、その中でも、特に日本アルプスでは、6月の残雪期に縦走したため、旅の中で一番水分補給が困難を極めました。
それでも、毎日10~12時間の行動時間で6~7時間リプレニッシュだけの摂取だけで問題なく行動を続けることができました。残雪期のアルプスは緊張の連続で、毎日集中を切らすことができない場面が多かったので、ここぞという時は自然とリプレニッシュの摂取量が増えました。
必要数に達していない状況でもリプレニッシュは効果を発揮してくれましたが、やはり、6月の日本アルプスは夏場のアルプスとは環境が全く違い、水の補給が困難な環境もありました。それは、雪によるものでした。
6月のアルプスは残雪が多く、山小屋も営業しているところはほとんどなく、夏場のアルプスであれば容易に摂取できる場所では湧き水や沢水が雪に埋もれてしまい補給できないところがあり、そういう時は雪をバーナーで地道に溶かし、水を作るという労力が必要となりました。飲料水と調理に必要な水を用意するのにかなりの時間が必要となりました。
雪が解けて、6月でも水の補給が楽なところももちろんありましたので、多く補給できるところでは、なるべく体の不足分を補うようにたくさん水を補給しました。
また、1週間を超える長い間、南から北へとアルプスを縦走していく中で、一日の行程で、出発地を出てから次の宿泊地の山小屋にたどり着くまで水が一度も補給できない日も多くありました。長期間の縦走登山で荷物も重く、4リットル以上の水を背負いたいところでしたが、移動速度を上げるためや体への負担を減らす為に水分の量を半分にすることも余儀なくされました。
今回の旅の中で一番、体が必要とする摂取量に対して、補給が間に合っていなかったのは否めませんでした。
しかし、最大限摂取できる量は努力して、摂取を続けたことで最も危険な場所を一つのトラブルも無く切り抜けることができたのだと考えています。
また、アルプス以外の場所での水分補給に苦労したのが北海道でした。本州では沢水や清水の補給ができましたが、北海道では「エキノコックス」という動物からの感染症が蔓延しているため、湧き水以外の沢水などの生水はそのまま飲むことができないため、山では当然のように、本州では補給できたような場所では全くできないのです。
そのため、生水は必ず煮沸してから飲むしか方法ありませんでした。
また、町から町までの距離が長く、本州では容易だった自動販売機による補給も北海道では難しかったのを覚えています。
このように、旅をして実際に歩いてみてわかることが多くありました。普段の日常生活では簡単なことが、日々歩き続け、移動していくだけなのに、おなじ日本でも水を補給するということがこんなに難しいとは驚きでした。
本来なら、今回の旅の中で運動量や体が必要とする量を考えると、実際に摂取していた両の半分にも満たなかったのではないかと思います。
したがって、リプレニッシュの効果は実感としてはいたものの、本来の効果は得ることができなかったのではないかと思っています。
次回はもう少し、計画的により強調したリプレニッシュの補給が不可欠ではないかと思います。
その一方で、日本の自動販売機の普及率の高さに驚かされました。民家も無い場所に、自動販売機だけが、並んでいる光景は何とも不思議な感覚でした。
そして、旅を続けていく中でスタート時から3カ月で体重が10キロ減り、アルプスを抜けた後も体重が減る傾向だったので、それ以上体重が減らないように夕食時のカロリーはかなり増えました。それでも、体重は68キロの状態が続き、それまでリプレニッシュを飲み続けていればほとんど空腹感を覚えることがほとんど無かったのですが、体重の大幅な減少とともにリプレニッシュを飲んでも空腹感が感じてしまい、エネルギー不足になることが出てきてしまいました。そのため、リプレニッシュを摂取しているときは他のものは摂取しない方がいいとわかっていましたが、旅の中盤からはリプレニッシュを摂取しながら他のものでエネルギー補給することが増えてしまいました。
これは、体脂肪の大幅な減少が影響しているのでしょうか。
その部分が旅を続けながらうまくエネルギー補給しながらも、リプレニッシュの効果を失わない方法がないか模索することになり、結果、補給はなるべく3時間以上あけてするようにしました。これがよかったのかどうかはわかりませんが、エネルギー不足になることは減ったように思います。試行錯誤する場面もありましたが、スタート~ゴールまでほぼ毎日飲み続けたリプレニッシュが明らかに体の状態のリカバリーや維持に活躍していたことは確かです。
しかし、上記のことも体が必要とする絶対数にリプレニッシュの摂取量が達していないことを考えれば、旅後半の体重減少による空腹感も当然のことだったのだと思います。
自分が考えている以上の補給が必要だったことが分かったので、次回はさらなる挑戦が可能にしてくれそうです。
アドベンチャーレースの時からこの効果がてき面だということはわかっていたので、今回の旅の中でも、長時間の急斜面を登り終わった時や日々の終わりに疲労回復やここぞという場面で主に活用させていただきました。
もうひと踏ん張りという場面では、本当に効果が大きく、蓄積した疲労をすぐに回復することができて、そういう場面が何度もありました。
ニーの即効性は驚くほどの実感があり、季節を問わず摂取をする必要性を感じています。
スティックタイプになったことで摂取がしやすくなり、携帯が楽になりました。また、雨の日でも容易に摂取できることが何より助かりました。
また、日課のように毎日50キロ歩き続けていく中で、激しい運動に限らず日々の生活の中でも摂取した方が体にいいと感じています。
ただ、リプレニッシュの報告でもかかせていただきましたが、ニーの摂取にも水は欠かすことができないので、携帯する水分の状況によっては、摂取したくてもできない状況は少なくなかったです。
そういう時は、水が補給できたタイミングで一度に2~3本摂取することもありました。
今後も、ニーの効果の高さをさまざまな場面で実感して行きたいと思います。
今回の旅では主にリプレニッシュとニーを日課のように摂取してきましたが、他の栄養素などのサプリをとる必要もないほどの効果を得ることができたと209日間の挑戦を終えて、今一番実感していることです。素晴らしい御社の商品を活用させていただけたこと深く感謝いたします。誠にありがとうございました。
日本百名山ひと筆書き Great Traverse 挑戦者 田中陽希